過去に何度も塗装ブースを試作したのですが、おそらく今回が1つの完成形な感じがしたので記録を残しておきます。
これまではUSBファンを使用して単純な構造のブースで塗装をしていました。
しかし、吹き返しを吸い込むほどの性能はなく、ないよりはマシといえどもかなり弱々しい。
やはり健康のことを考えるとしっかり吸い込んでくれるブースが必要です。
そこで、製品として販売されている塗装ブースはどのくらい吸い込むのか確認するため、秋葉原工作室へ行き性能と使用感を体験することにしました。
製品ブースの性能を体験
常設しているネロブースで塗装してみたところ、自作ブースなんか足元にも及ばない吸引力…
排気力が凄いうえに季節が冬だったこともあり寒い寒い。
さすが噂のネロブース、評判が高いだけのことはありましたね…
換気ファンの選定
ネロブースに採用されているものはストレートシロッコファンというもので性能は抜群なのですが、大きさと金額で却下。
そこまでの高性能は求めないとして、自作塗装ブース定番のシロッコファンの性能はどんなものなのか調査しました。
ネロブースに次いで話題の互換ブースをyoutubeやブログ記事でひたすら調査。
互換ブースはそんなに大きなファンを使用せず回転数で吸引力を底上げしているようでした。
そのぶん音がすごいみたいです。
ファンだけでも販売されているみたいですが、材料費と作業コストを考えると市販の換気扇のほうが良さそうなのでシロッコファンに決定。
ブースの構造を考える
- 構造は整流板を用いた減圧式 ※減圧式として正しいといえる構造なのかは怪しいけど似てるってことで…
- ファンはシロッコファンを採用
残るはガワですね。
ネロブースは金属製、互換ブースは金属フレームにプラダンを貼り付ける構造。
しっかり気密性を保てばプラダンでもしっかりと吸引してくれるみたいです。
MDFも考えましたがカットのしづらさと湿気で歪んでしまう可能性があるの不採用。
Twitterで発見したMOTOブースは木材(合板)で組まれており、さらに内側には耐薬性のあるキッチンパネルが貼られていることで溶剤で拭き取ることが可能な素敵仕様。
整流板にはヤシマットが貼られており、マットに粒子が吸着し粒子の排出を極力抑えるという近隣の迷惑にもならない仕組み。
んー、考えられてますね。
上記を参考に揃えた材料がこちら。
- シロッコファン(パナソニック)
- 合板(12mm厚)
- 合板(天板用 15mm厚)
- 合板(整流板用 5mm厚)
- ヤシマット
- L字アングル(東急ハンズ)
- 強力磁石(100均)
- アルミテープ(100均)
- LEDバーライト
完成
作業工程は省略します。
材料を切って貼ったするだけです。
こだわりポイントは整流板の取り外しに磁石を採用したことでしょうか。
使用感
良いですね~
とても良いです。
エア厚を最大まで上げて吹き返しが起こるように高圧で吹き付けても部屋の中がもくもくしません。
これならネオ・ジオングのような大型キットの塗装も問題なしです。
自作はお勧めか?
ワタシはギター製作を学んだ経験があるので木工作業は得意な方ではありますが、結構大変でした。
材料の調達に関しては熟考しましたが、ブース1台の製作では効率よく製材できず端材をたくさん出てしまい結果的にコスト高になった気がします。
ギター製作学んでいた時と同じ言葉が頭の中を過ぎりました。
買った方が安い!!
材料もそうですがなによりも手間と時間です。
コストだけ安く済まそうとするとそれなりの機能しか果たしません。
しっかりした性能を求める人は購入した方が結果的に幸せになれます。
いろんなモデラーさんの知恵を拝借した所謂パクリブースですが、良い経験になりました。
塗装スキルを上げて模型をもっと楽しもうと思います。
コメント
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